社会福祉法人六親会の
AI活用事例のご紹介です。

社会福祉法人 六親会 AI活用の記録

これ、ぜんぶ
職員が実現しました。

専用ソフトは入れていません。市販の汎用AIを、職員が自分で使えるようにしただけです。
いちばん大きく変わったのは、この業務でした。

これまで

月120時間
いま

15分

利用者50名分の実費請求の振り分け。職員3名 × 1日8時間 × 5日間 が、15分になりました。

先に、していないことを書きます。

「うちには無理」と思われる理由を、先に消しておきたいからです。

専用ソフトを買っていない

新しいシステムの導入も、月額の追加契約もありません。使っているのは市販の汎用AIです。

業者に代行させていない

外部が作って納品する形ではありません。職員が自分で操作しています。だから毎月使えます。

得意な人だけがやっていない

研修を受けた6名全員が、その場でシフト表を完成させました。特別な人は要りませんでした。

実際にやったこと

2026年8月現在。入居系7事業所の施設長・管理者から順に広げています。


事務・請求業務

利用者50名分の実費請求を、一人ずつに振り分ける

これまで

病院・薬局・理容・マッサージなど、法人が立て替えた費用を、利用者ごとに割り付けて個別の請求書にする作業です。使っている介護システムがCSVの取り込みに対応しておらず、手入力するしかありませんでした。職員3名が1日8時間、5日間。月におよそ120時間かかっていました。

やったこと

立替の明細を、氏名を伏せた状態でAIに渡し、利用者ごとの内訳に組み替えさせました。そのまま請求書の形に落とすところまで一続きで処理しています。

いま

15分です。月末に5日間ふさがっていた3人の手が、そのまま空きました。

これまで

月120時間
いま

15分

通院先や施術の内容は、そのままでは扱えない情報です。氏名などを伏せたうえで処理する手順にしています。

労務・シフト

シフト表を、専用ソフトなしでつくる

これまで

シフト作成は、専用ソフトを入れるのが当たり前だと思われている業務です。それでも希望と配置の突き合わせは人の手に残り、毎月4時間ほどかかっていました。

やったこと

2026年8月6日の研修で、参加した職員6名がその場で自分の事業所のシフトを組みました。講師が代わりに作ったのではありません。全員が自分で操作しています。

いま

6名全員が25分で完成しました。内訳は、崩れていた表の形を直すのに10分、実際のシフト入力に15分です。

これまで

月4時間
いま

25分

研修の場での実測です。10分+15分の内訳をそのまま載せています。

会議・記録

会議の文字起こしと議事録を、その日のうちに終える

これまで

録音を聞き直しながら文字にし、議事録の形に整えるまで、1回あたり2時間。会議そのものより後始末が長い状態でした。

やったこと

録音から文字起こしを行い、決まったこと・持ち帰りになったこと・次回までの担当に整理させています。

いま

20分で完成します。会議が終わってから席を立つまでに、議事録が配れるようになりました。

これまで

1回2時間
いま

20分

法定研修

研修テキストを、自分の事業所の言葉でつくる

これまで

ハラスメント、感染症対策。実施が決まっている研修ほど、資料づくりが担当者に重くのしかかります。既製の教材を買うか、去年のものを使い回すかになりがちでした。

やったこと

厚生労働省が公表している資料をもとに、自分の事業所の実情に合わせたスライドを組み立てさせています。

いま

30枚のスライドが20分でできます。使い回さずに、その年の現場の話を入れられるようになりました。

介護の実践

入浴を拒まれたときの、声のかけ方を稽古する

これまで

手順書には「声かけを行う」と書いてあります。ただ、実際に何と言えばよいのかは、経験のある職員の頭の中にしかありませんでした。

やったこと

文章のマニュアルで止めず、その場面の言い回しをAIと繰り返し練習しています。声に出して稽古できる形にしました。

いま

従来のマニュアルを超えて、実際のかけ方まで身につけられる教材になっています。新しく入った職員が、先輩の当たり番を待たずに練習できます。

時間を減らす話ではありません。これは、できることが増えた例です。

管理職の仕事

管理者会議の前に、自分で点検してから出る

これまで

稼働率や目標の進捗について、会議の場で初めて指摘を受ける。指摘されてから考えはじめる。そういう順番になりがちでした。

やったこと

会議に出す資料をもとに、「どこを突かれそうか」を会議の前に自分で確かめられるようにしました。理事長へのヒアリングをもとにつくっています。

いま

指摘されそうな点を持ったうえで、対策と一緒に会議に出られます。追及される場ではなく、決める場に変わります。

誰かを監視する道具ではありません。会議に出る本人が、自分のために使う道具です。

加算の記録文書

算定に必要な記録の抜けを点検し、指摘から改善までを行います。

ISO内部監査

書類をAIが自動でチェック。監査の終了時には報告書ができています。

アセスメント

訪問記録から、計画書の原案づくりまで。

日報

各職種別の一覧に、自動で整理します。

やり方は「AI稽古帳」で身につけます

説明を聞く時間ではなく、自分の手を動かす時間です。

使い方の解説を読んで覚える形にはしていません。手元の業務をその場で一つ動かし、動いたことを確かめてから次に進みます。文章だけでなく、発話の稽古もできます。

最初にやってもらうのは、ごく小さな一つです。それが動くと、次に何をさせたいかは自分で思いつきます。六親会でも、最初に触れた職員から順に「これもできないか」という声が出はじめました。

広げた順番

上から降ろすのではなく、下から積み上げる形をとりました。

  1. 最高管理責任者が、自分でやってみる

    説明を受けるのではなく、実際に手を動かしました。ここで手応えがなければ、先に進めていません。

  2. 現場の職員を呼んで、その場で実演する

    できあがったものではなく、できていく過程を見せました。「自分にもできそうだ」はここで生まれます。

  3. それを見た理事長が、全施設への展開を決める

    構想の説明ではなく、現場が動いている状態を見ての判断でした。

  4. 7事業所の施設長・管理者へ

    2026年8月、入居系の管理者から着手しています。在宅系、主任・副主任層へと続きます。

よくある質問

専用のソフトを買う必要はありますか。

ありません。市販の汎用AIだけで、ここに書いたことはすべて行っています。新しいシステムの導入も、追加の契約もしていません。

パソコンが得意ではないのですが、できますか。

研修を受けた6名全員が、その場でシフト表を完成させています。最初にやることを極端に小さくしてあるので、得意でない方から始めていただいて構いません。

ご利用者様の情報を、AIに入れて大丈夫なのですか。

そのままでは入れません。氏名など個人が特定できる情報は伏せたうえで処理する手順にしています。通院先や施術の内容は特に扱いに注意が必要な情報です。この手順そのものを、研修で身につけていただきます。

覚えるのに、どのくらいかかりますか。

業務によります。シフト表は研修の中で25分、研修テキストは20分でできています。まず一つ動かすところまでは、その日のうちに届きます。

他の法人でも同じことができますか。

できます。ここに挙げた業務は、事業所の規模や地域を問わず共通して発生するものです。ただし何から手をつけるかは法人ごとに違います。まずはお困りの業務をお聞かせください。

費用はどのくらいかかりますか。

事業所の規模と対象人数によります。職員の学び直しを対象とした国の助成金を使える場合があります。詳しくは下記よりお問い合わせください。

あなたの事業所では、何の時間を消しますか。

「こんなことはできないか」「うちでもやってみたい」。そのご相談を受け付けています。

六親会の職員の方

いま時間がかかっている業務を教えてください。次の研修で扱う題材にします。

相談を送る

他法人の方

御質問やご相談、貴法人での実施、県や団体単位での研修・講演のご相談もこちらから。

問い合わせる

フォームには、ご利用者様・ご家族のお名前など個人が特定できる情報は記入しないでください。業務の内容は、お名前を伏せた形でご記入ください。

社会福祉法人 六親会 AI活用の取り組み(2026年8月現在)

研修実施・支援:塚本薫、株式会社キャストコンサルティング

本ページに掲載している数値は、六親会において実際に計測したものです。所要時間には準備の工程を含めて記載しています。